2010年10月25日
現場調色
塗装技能士の試験が年に一度行われています。
最近は昔に比べ、調色が苦手な受験者が多いとの事を試験官から聞きました。
他の技術があっても調色で規定点に達しない為、不合格となる場合がかなり多いようです。
20年ほど前までは、色を現場で作る、という事は、毎日のように行われていました。
白い塗料に原色の赤、黄、紺、それに黒の組み合わせで、どこまで色を合わせられるか競ったものです。
しかし最近の現場では、カラーカードで色を決め、メーカーに指定の色を作って納品してもらい塗装するという事が一般的となりました。
若い職人さん達にとっては、色を合わせる機会が減ってしまいましたので、試験でもなかなか上手くいかないようです。
調色する場合にまず最初に考えるのが、「基本となる色は何か、また、混ぜていく色は何か」を判断する事です。
パっと見てイメージを浮かべ、色を混ぜていくうちにだんだん近づいていき、ぴったり合った時のうれしさ。
自己満足の世界かもしれませんけどね。。。
先日ある現場で、応接セットの机の傷を消したいのだけど何とかならないかと言われました。
浅い傷はクリアーを塗装すれば消えてしまうのですが、深くついた傷はプリント模様の下にまで達してしまっていて、そのままでは消えません。
そこで、木目に合った色を描く為に、爪楊枝の先で白・黒・赤・黄の塗料を少しずつ混ぜながら、何種類か色を塗り重ねて目立たないようにした上にクリヤー塗装をしました。
写真はクリヤーを塗る前ですが、ほとんど目立たなくなりました。。
やっぱり自己満足ですね~。
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